tsucchi’s diary(元はてなダイアリー)

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医療崩壊「コンピュータはウソつかない」とホントに言ったのか?NHK

元記事はコチラ(リンク)

いい記事だし、主張そのものには全面的に賛成なんだけど、「ちょっと違うな」と思うところが一つだけ。

 インディアン、ウソつかない
並のトンデモコメント
 コンピュータは うそつかない

これは違う。「コンピュータは嘘つかない」。このコメントはトンデモじゃない。

元記事の元記事(リンク)は、ここを正しく伝えている。

コンピューターは嘘をつかないけど、完璧ではなく、さまざまな理由で間違いは犯す


まあ、Pentium のバグみたいな例外はあるけれども、基本的にコンピュータはいつも正しい。間違うのはいつも人間である。

間違いにはいろんな可能性がある。

医者がシステム屋に判定方法を伝えるときに間違えたり、システム屋がくみ上げる時にミスしていたり...。そもそも、システム的な解法(アルゴリズム)が存在しない可能性だってあるし、システムを使うときに誤ったデータを入力することだってある。コンピュータは「たぶんOK」とか、「なんとなく嫌な感じ」とかは分からないから、そういうときに(いい意味で)いい加減に判断できなくて、それが間違いにつながることもある。(ま、そういう微妙な判断を求められる場合は人間も間違える可能性が高いけど)
# 上記のPentium のバグだって、回路の設計or製造ミスだろうから、これも人間に起因するものだ。

こういう判断における人間の強みは、経験と勘。
こういう判断における機械の強みは、正確さ(与えられた入力に対する出力が一定、という意味で)

逆に、

人間の弱みは、単調作業が続くと誤りが生じる恐れがあること。
機械の弱みは、入力やアルゴリズムが間違っていると、常に誤りを出力しちゃうこと。

IT化が叫ばれていたころから、現在に至るまで、「機械の強み」ばっかりがフォーカスされているけど、それだけじゃないんだ、ってことはもっと取り上げられてもいいのになぁ...。